2006年11月28日

インプラント治療と全身管理(5)

中平歯科医院、歯科医師の西原正弘です。今回Dr.ナカヒラが執刀した患者さんは、以前に心臓弁置換の手術を受けており、心房細動を合併しているご高齢の方です。降圧利尿薬とワーファリンが内科より処方されており、今回の全身管理には特別な準備と注意を必要としました。このようなリスクの高い症例を成功へと導くためには、チームアプローチ、リスクマネージメント、コミュニケーションなど、医院としてバランスのとれた総合力が求められます。
患者さんにとっての医療は大きく2つに大別されると思います。つまり、心臓手術のような延命を目的とした医療と、インプラント治療のようにQOL(Quality Of Life)の向上を目的とした医療です。もちろん生命をむやみに危険にさらすことは断じて避けなければなりませんが、だからといって何もしないのが賢明であるともいえません。全身疾患を抱えたすべての方が大丈夫だという事ではありませんが、それぞれの患者さんの全身評価を確実に行い、安全にインプラント手術ができるような全身管理の方法を探り、それを患者さんやご家族の方にもわかりやすく説明させていただくことこそ大切だろうと思います。これらは、私達が一つの医療チームとしてインプラントに取り組んでいるからこそ可能であると自負しております。

hiroshitgic at 09:32│Comments(0)

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