2007年07月

2007年07月30日

インプラント治療のデータベース作り

こんにちは、中平です。先日、EBM(科学的根拠に基づいた医療)について、お話しました。そして、私の治療実績が、科学的根拠になるくらいに増えてきた、と結びましたが、そのことについて、もう少し詳しくお話しましょう。
現在、治療を進めるかたわら、データベース作りも進めています。データベースというのは、一人ひとりの患者さんの様々なデータを集めて分類し、いろいろな角度から分析することです。たとえば、インプラント治療の前に受けるCTのデータや、手術中のさまざまな情報や数値、手術後の状態や経過など、あらゆる情報の統計を取り、いろんな観点から分析していくのです。
その、様々なデータの集計や分析のために、コンピュータのソフト会社と提携し、新たなソフトの開発に取り組んでいます。また、このデータベースが、今後、インプラントの即時荷重などの将来の治療に役立つエビデンスになるよう、大学病院の先生とも協力して、分析の仕方などの研究も進めています。
私たちの仕事は、治療が終われば終わり、というものではありません。私の埋入したインプラントが、患者さんの口の中で機能し続け、ずっと快適に過ごしていただけていなければいけません。そのために、治療の終わった患者さんからもいろいろな情報をいただいています。そして、どういう条件のときに、どのような材料を使い、どのような手法を使っていくのがいいのか、という治療方針に役立つデータにしていきます。ワンデイインプラントにすれば、ずっと快適に過ごせる、と誰にも確信していただけるような、明確なEBM(科学的根拠に基づいた治療法)にしたいと思います。

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2007年07月24日

インプラント治療とエビデンス

こんにちは、中平です。私たち医療関係者が良く使う言葉に、EBMというのがあります。科学的根拠に基づいた医療、という意味です。医者が行う治療には、科学的根拠がないといけない、というのは当然のことでしょう。しかし、医者の行う治療のすべてが、科学的根拠のあるものかというと、そうではないこともあります。
インプラント治療においても、これまでにいろいろな変遷がありました。インプラント自体の材質や形も随分変化しました。新しいインプラント体が開発されるたびに、研究者が研究し、厚生省がその結果によって認可を与えてはじめて、一般に使われるようになります。この過程が科学的根拠になるわけです。
しかし、科学的根拠がないのではないか、と思うときもあります。先日、ずいぶん前に受けたインプラント治療の部分の不具合を訴える患者さんがいらっしゃいました。レントゲン写真を見ると、セラミックス製のT型インプラントが埋められていますが、その周りの骨が非常に吸収(溶けること)してしまっていました。セラミックス製のインプラントは、20年ほど前に使われていたインプラントで、当時は画期的だともてはやされたものですが、現在ではほとんど使われていません。セラミックスは繊維結合という結合の仕方をします。現在のインプラントの主流であるチタンは骨結合(オッセオインテグレーション)と言われ、骨と直接結合します。もちろん、セラミックス製のインプラントを埋入して、現在も特に症状なく機能している例もたくさんあります。しかし、前述の患者さんのように、不具合を訴える場合がありますが、研究段階では予測できなかったのでしょう。
日本においてこれまでインプラント治療は、こうした不具合を引き起こした症例のために、怖いとか、危険だというようなイメージを、患者さんにも歯科医師にも持たれてしまいました。しかし、現在のメーカーが作るインプラントはしっかりとした科学的根拠があり、安全な治療であると断言できると考えています。また、私の行っているワンデイインプラントも、日本ではまだ新しい治療法ですが、海外ではすでに長く研究され、多くの人が治療を受けています。もちろん私も多くの臨床経験を重ねてきて、データを分析し、自分の実績が科学的根拠であると自信をもって言えるくらいになりました。患者さんには、安心して治療を受けてほしいと思っています。

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2007年07月13日

嚥下障害のリハビリとインプラント

こんにちは、中平です。
一昨日の夜8時からNHK総合テレビの『ためしてガッテン』というテレビ番組を見ました。ご覧になっている方も多いのではないでしょうか。今回のテーマは「寝たきり予防の切り札 口腔ケア術」と題して、摂食嚥下(せっしょくえんげ)障害について取り上げられていました。嚥下というのは飲み込むこと、嚥下障害とは、飲み込みにくいという症状のことです。こういう悩みを抱えた人が、お年寄りを中心に全国で80万人もいるそうです。
通常、人ののどには、食道と気道の分岐点があります。そこには気道をふさぐふたがあり、食べ物を通す時は、そのふたが閉まる仕組みになっています。しかし、ふたの働きが弱くなると、締まりが悪くなって、気道に食べ物が入ることがあるのです。食べ物だけではありません。何気なく口の中の唾液を飲み込んでいますが、その唾液が肺に入ることもあります。すると食べ物や唾液の中の細菌に感染して肺炎(誤嚥性肺炎)を引き起こします。
では、気道のふたの働きを衰えさせないためにはどうすればいいのでしょうか。気道のふたには筋肉がほとんどなく、それを動かしているのは、実はのどの奥の舌です。舌は筋肉の塊で、口の中からのどの奥まで続いています。つまり、舌の筋肉(特に気道のふたの周辺の筋肉)が衰えることが、嚥下障害の原因になるのです。
嚥下障害が起こると、「また肺炎になるのではないか」という恐怖心から、食事が進まなくなります。使わない機能は衰えていきますから、ますます嚥下障害は進行します。食べられないから身体の免疫機能も衰え、肺炎を発症しやすくなる・・・という悪循環が起こります。
番組では、舌の筋肉を鍛える口腔体操や唾液腺を刺激するマッサージを紹介するとともに、入れ歯の手入れについて紹介し、誤嚥性肺炎の原因となる細菌を除去しましょうと訴えていました。入れ歯を使ってのリハビリでは、これが最善の対策でしょう。しかし、もっとハイレベルのリハビリがあります。それはしっかり噛めるようになればいいのです。
入れ歯では痛かったり不安定だったりするため、しっかり噛めません。すると唾液が出にくくなります。唾液は口の中の細菌を殺す役割も果たしますから、しっかり噛んで唾液が出れば、肺炎の原因菌も少なくなります。また、噛む運動が少なくなると、口の周りやのどの奥の筋肉も衰えてしまいます。さらに舌の動きも悪くなり、飲み込みにくさが増してしまうのです。
番組では全国に入れ歯を使用している人が約2000万人いると紹介していました。この方たちがインプラント治療をして、しっかりと噛めるようになれば、嚥下障害、さらには誤嚥性肺炎の患者さんが、いまよりずっと減るのになあ、と思いながら見せてもらいました。
飲み込みにくい、入れ歯の手入れに困っている、という方は、ぜひご相談ください。

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2007年07月10日

2020年問題

こんにちは、中平です。皆さんは2020年問題という言葉を聞いたことがありますか。先日、友人であり代議士でもある村上誠一郎氏の主催する勉強会に出席し、そこで初めて聞かされ、大変驚きました。
東京プリンスホテルで行われた勉強会のメインセミナーが、東京工業大学の丸山茂徳教授による「21世紀の地球環境と日本の国家戦略」と題する講演でした。この講演の中で、初めて「2020年問題」について知り、驚くとともに、自分がこれから何をしなければいけないのかを、考えさせられました。
今、地球規模の問題としてクローズアップされているのは、温暖化でしょう。しかしそれは、大きな問題の中の一部だと丸山教授は言います。それよりも深刻で大きな問題は、人口増加です。200年前、地球上の人口は10億人でした。100年前は17億人でした。それが現在では、65億人です。この100年間で、急激に増加しているのです。さらに、2050年には100億に達すると予測されています。その一方で、食料や資源は確実に減少しています。100億人がわずかな食料と資源を奪い合い、地球規模で戦争が起こることは容易に想像できます。そうならないためのターニングポイントが、2020年だというのです。この問題については、ローマクラブという学識経験者の団体が、1972年に発表しています。しかし、何の手立てもないまま、30年以上が経過してしまいました。
2020年といえばわずか13年先のことです。それまでに、私たちは何をしなければいけないのか、日本人は何をしなければいけないのか、ということを考えさせられた、内容の濃いセミナーでした。
今回、このようないい話を聞く機会を作ってくれた村上代議士に感謝するとともに、代議士のブレーンには、すばらしい人たちがいるんだな、と感心しました。私もミクロのこと(目先のこと、身の回りのこと)と、マクロのこと(人類や地球のこと)の両方について考えているつもりでしたが、さらに大きな規模の問題に目を向けなければいけないと思い知らされました。
今の日本の政治には、目先のことにとらわれた政治家が多い中、このような世界観を持った政治家の友人がいることを誇りに思います。
丸山教授の資料より「成長の限界」丸山教授の資料より
hiroshitgic at 17:44|この記事のURLComments(0)
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