2007年02月

2007年02月22日

歯科医のためにもワンデイ・インプラント

骨の薄い症例

 こんにちは、中平です。先日、ある先生とワンデイ・インプラントについて話をしていました。ワンデイ・インプラントは、4〜6本のインプラントを埋め込み、非常に顎の骨が痩せてしまった患者さんにもできる治療法です。
この話の中で、「この治療法は患者さんだけではなく、歯科医師をも救う治療法ですね」とお互いに納得しました。
 これまでのインプラント治療では、患者さんが希望していても、骨が薄い場合は諦めなければいけませんでした。そのときは、入れ歯で我慢してください、と対応していました。入れ歯は使い続けると、長い間には顎の骨が痩せるのを助長してしまいます。やがては入れ歯が合わなくなり、顎もどんどん難しい状態になります。患者さんにとって大変不幸なことですが、これは歯科医師にとっても辛いことなのです。患者さんのお口の中を健康にするために治療に取り組むのですが、患者さんの骨の状態が悪化することを防げず、改善の見込みのない治療に長年戸惑っていました。
 しかしワンデイ・インプラントなら、こうした患者さんや歯科医師を満足させることができます。骨が薄くても諦めることなく、また大掛かりな骨移植をせずに、治療できるのです。患者さんの希望に沿い、満足を与えることができる治療ができれば、歯科医師としても最高の喜びです。
 ぜひ、多くの歯科医の先生方に、この治療法についても知っていただきたいですね、とその先生と語り合いました。

hiroshitgic at 17:13|この記事のURLComments(0)

2007年02月13日

責任を果たす

 こんにちは、中平です。先日、スタッフにある精密機器を宅配便で送るように頼んだときのことです。「万が一にも配送中に壊れることのないよう、責任を持って送りなさい」と頼みました。その時ふと、自分だったら責任を持つためにどうやって送るだろうか、と考えてみました。
 まず第1に、専用の箱に入れ、何重にも梱包をするでしょう。
 第2に、配送業者に、精密機器であることを伝えて、取扱い注意のシールなどを貼ってもらうでしょう。
 第3に、何かあったときのために保険に入ることを考えるでしょう。
 つまり、私が責任を持って「壊れないように荷物を送る」ためには、私自身が
 ・梱包する・配送業者に伝える・保険に入る
という3つの行動をするとともに、配送業者、保険会社の協力が必要になります。配送業者と保険会社が、私の期待通りの働きをしてくれてはじめて、私の責任が果たせるのです。
 これは私の治療においても言えることではないかと思いつきました。私は責任を持って治療したいと思っています。でも、私一人だけで責任を果たせるわけではありません。スタッフとの協力はもちろん、患者様にも協力していただかなくてはいけません。患者様と相談して立てた治療方針に沿って、治療は進みます。その中で、私たちが患者様に「こうしてください」とお願いすることもあります。それに協力していただけると、治療はスムーズに進みます。そのためには、スタッフや患者様と信頼関係ができていないといけないでしょう。まずはコミュニケーションを大切に、そして誠意を持って接したいと、改めて考えました。

hiroshitgic at 16:31|この記事のURLComments(0)

2007年02月08日

『ワンデイ・インプラント』

『Dr.ナカヒラのワンデイ・インプラント』

 こんにちは、中平です。最近ワンデイ・インプラントを希望される患者さんが増えてきました。このところ、ほぼ毎日と言っていいほど、ワンデイ・インプラントの手術を行っています。医療レベルの高い日本ですが、歯槽膿漏で歯がグラグラになっていたり、入れ歯に不具合があったりと、お口に悩みをもっている方がまだたくさんいるのだと驚きます。
 さて、患者さんに、「なぜ当院に来ていただいたのですか」と聞いてみると、「ホームページを見た」という方や「既に受診されている患者さんから紹介された」という方が多い中、最近では私の拙著『ワンデイ・インプラント』を見てきた、という方が増えてきました。この本は、専門的に言うところのインプラントの即時機能について、一般向けに書かれた本としては最初ではないかと思います。著者である私が言うと手前味噌になりますが、患者さんからも、内容がわかりやすかったと言っていただき、非常に嬉しく思っています。
 1日で固定式の歯が入り、軽いお食事が可能になるこの治療方法に興味のある方、またこれからインプラント治療に取り掛かってみようと思っている方は、ぜひ読んでいただきたいと思います。また、歯科医院の先生にも、患者さんへの説明用にこの本を使っていただければ幸いです。

hiroshitgic at 15:05|この記事のURLComments(0)

2007年02月03日

インプラント治療とリハビリ

 こんにちは、中平です。今日はリハビリについて話したいと思います。
 ワンデイ・インプラントも随分広まって、希望される方が増えてきました。特に歯が全くない方(総入れ歯の方)や、歯槽膿漏で歯がグラグラになり、ほとんど抜かなければいけない方がが希望されています。ワンデイ・インプラントであれば、たとえ、上下総入れ歯であっても、その日のうちに仮歯が入って、軽い食事ができるようになり、見た目にも美しくなるので、選ばれているようです。
 ただし、治療後気をつけていただかなければいけないことがあります。お口の中が急激に変化するので、それに慣れるためにはリハビリをしなければいけない、ということです。特に何年も総入れ歯を使っていた方は、入れ歯での話し方や食べ方に慣れてしまっています。例えば物を食べる時、歯が食物を噛み切る、噛み砕く、すりつぶす、といった目的に合わせて、顎は上下左右に複雑に動きます。それに合わせて、舌は食物をうまく移動させながらも、噛まれないように動きます。口の中はこのように、非常に繊細な動きをしているのです。このとき入れ歯を使っている人は、その人独自の顎の動かし方をしているはずです。入れ歯が少しでも安定するように、少しでも噛めるように、無意識のうちに工夫をして、時間をかけて独特な顎や舌の動かし方を習得したはずです。
 それが、一日で固定式の歯に変わると、噛み方が馴染まなくても不思議ではありません。ですから、リハビリが必要なのです。リハビリといっても、特別な訓練ではありません。入れ歯に慣れるまで時間がかかったように、ワンデイ・インプラントの後も、慣れるまで少し時間がかかる、ということなのです。おそらく、入れ歯のときほど、慣れにくくはないと思います。まずは、軟らかいものからゆっくり食事をされ、少し歯や顎の動きに注意を向けていただきたいと思います。もちろん、違和感があれば、調整することが可能ですので、遠慮なくご相談ください。
 話し方のリハビリについては、また機会を改めてお話したいと思います。
hiroshitgic at 15:42|この記事のURLComments(0)
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